子宮内膜症の病態(西洋医学的知識)
子宮内膜症の知識を整理したいと思います。
誘因・原因
・卵巣ホルモンであるエストロゲンにより誘発される
下記のような説がある。
・子宮内膜移植説:月経血が計卵管的に腹腔内に逆流排泄され、子宮内膜組織が骨盤腹膜面に生着するために発症するという説。
・体腔上皮下説:腹膜を構成する中飛細胞はある種の刺激・誘因によって子宮内膜組織に子宮内膜組織に化生する能力を有しているという説。
発症年齢
・生殖年齢女性に発症しやすい
・30-34歳がピーク
・30代:36%、20代:29%、40代:28%
月経・妊娠歴
・月経周期が整順で、月経期間が1週間以上の場合に危険率が高くなる
・妊娠歴のない女性は経産婦女性よりも発症率が高い
・分娩回数が増加するほど危険率が低下する
発症部位
・主に骨盤内の臓器表面に発症する
・卵巣>ダグラス窩>仙骨子宮靭帯>直腸・S状結腸前面>膀胱漿膜>小腸>臍>腹壁
参考:学研「婦人科・乳腺外科疾患ビジュアルブック」2011